photo: Keizo Kioku
水の切り株
- 2008
- 90×90×45cm
- 素材:繊維強化プラスチック、水
木の成長を早回しすると年輪が水の波紋のように見えるのではないか。
水は人間の時間感覚で捉えきれない現象を速やかに見せてくれる時間の媒質。
一瞬で広がり消えていく、目に見えない時間の「木」を垣間見ました。
切り株という生命を絶たれた木の形を「器」に見立て、水の波紋を改めて見つめる機会をつくったことで、地球上を絶え間なく移動する水の仮の居場所が、小さな始まりの空間に感じられました。
わずか数秒間のうちに広がる波紋に、数百年の時間を透かし見るような感覚が芽生えました。